CyberSEALs’s diary

セキュリティをカッコよく!を合言葉にセキュリティ関連の情報発信していきます!

<情報処理安全確保支援士を目指す価値はあるか?>

<情報処理安全確保支援士を目指す価値はあるか?>

今回は・・・

「情報処理安全確保支援士をこれから取得しようと考えている人」

「試験に合格し登録をしようか考えている人」

に向けて既に支援士として登録している人(僕です)から見た、情報処理安全確保支援士の価値をご紹介できればと思います!

かなり赤裸々に書きますが、あくまで一個人の意見です。その点はご容赦ください( *´艸`)

 

まず、どうすれば情報処理安全確保支援士になれるのかという基本的なお話ですが、基本的には以下となります。

①試験に合格する

IPAに登録する (登録免許税の収入印紙:¥9,000円・登録手数料:¥10,700円が必要)

実はこれ以外にも下記のような裏技的な方法もありますが、レアケースといえるでしょう( 一一)

経済産業大臣による認定者(警察、自衛隊内閣官房、情報処理安全確保支援士試験委員のうち、所定の要件を満たす方)

経済産業大臣が登録セキスペ試験の全部を免除した者(IPAの産業サイバーセキュリティセンターが行う中核人材育成プログラムを修了し、1年以内に登録を受けること)

 

さて、ここまではおさらいとして、本題である情報処理安全確保支援士の価値について書いていこうと思います。

【良い点=メリット】【悪い点=デメリット】一気にいきます!

【良い点=メリット】

・試験合格のために行う学習により、IT知識、その中でもセキュリティに関する知識が必然的に取得できる

・名刺に「情報処理安全確保支援士:登録番号XXX」と記載することができ、商談、プレゼン時に相手様に対して一定の信頼性を示せる(※相手様がこの資格を知らないと無意味)

・転職時にアピールできる

【悪い点=デメリット】

・維持費用が高い(1~2年目:¥20,000円、3年目:¥80,000※以降はこの繰り返し)

・いわゆる士業がないに等しい。(経産省のセキュリティサービス基準、政府系の入札等で「情報処理安全確保支援士の在籍」が要件となっている)

 

こんな具合だと僕は思います。皆様はどう感じますでしょうか?

 

「試験合格のメリットはあるが、登録するメリットはあまりない」というのが僕の考えです。

 

ただ、僕に関していえば、情報処理安全確保支援士を目指したのも、登録したのも、

「転職時にアピールできるし、試験勉強をすることでセキュリティの知識が身につく。そうすれば特にセキュリティの分野では必要とされる人間になれる(なりたい)」

と思ったからです。(実際に支援士になってから転職もしました。)

だから、一応、情報処理安全確保支援士であることにメリットを感じている派ではあります! ^^) ~~

 

但し!!!!!!

 

セキュリティ業界って何となく閉鎖的で、地味で、小難しくて、とっつきずらい。と僕は考えてます。

偉そうで、固そうな人が、横文字と専門用語でそれっぽいお話をしている・・・

セキュリティ業界外の人からしたら、とても入っていきにくい。( ;∀;)

 

セキュリティ人材が足りないとはよく言われますが、

僕はもっと多くの、特に僕のような若い世代や更に若い世代が「セキュリティってイケイケじゃね?」とか「セキュリティ業界って、儲かるらしいよ!」とか、、、

今の【セキュリティ】っていう言葉のイメージがもっと変わって、もっと多く人に興味を持って頂かないと日本のセキュリティレベルの底上げは決してできないと思っています。(セキュリティの弱い部分は、常には最もレベルの低い=底に存在するので、底上げこそ最も重要だと考えています)

だからこそ、より多くの人がセキュリティに興味を持ち、そこにインセンティブを感じ、セキュリティ業界を目指す人が増え、セキュリティがカッコよい存在なり、セキュリティレベルの底をあげるためにも、情報処理安全確保支援士の価値を高める工夫は絶対に必要だと考えています。

例えば、

「セキュリティ製品を取り扱う企業に情報処理安全確保支援士の在籍数を定める」

※ウンチクですが、不動産業界では事務所毎に5人に1人以上の割合で専任の宅建士を置く必要があったります。

「情報処理安全確保支援士が一定数所属する企業には補助金を支給する」

「セキュリティサービスの導入時、自社or提供先企業専任の情報処理安全確保支援士の記名押印があれば費用の一部を国が負担する」

等々・・・考えれば色々あると思いますが、

「誰もがこれは取得して、士業をする価値があるよね!」と思えるようなインセンティブが必要です。

IPAさんのサイトに行くと支援士のメリットは書いてありますが、少なくとも僕はそれを見て、「よし!支援士になろう」とは一ミリも思いません。

(・・・ごめんなさいIPA様。でも本音です)

今のままでは「情報処理安全確保支援士は取る意味もない」「せいぜい試験だけ合格しておけば良い」と思う人がいるのは至極当然のことかと思います。

今後、情報処理安全確保支援士の価値がより上がってくことを期待しつつ、今回は終わりとなります!

 個人的な話が多い回になってしまいましたが、最後まで読んで頂いた方、ありがとうございました!

 

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