CyberSEALs’s diary

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「損失額を減らすためのサイバーセキュリティのKPI モデル」(試論)のまとめ

 


「損失額を減らすためのサイバーセキュリティのKPI モデル」(試論)

 
皆様はご存知でしょうか?
これは、一般社団法人 日本サイバーセキュリティ・イノベーション委員会(JCIC)から公表された「組織のセキュリティレベルを評価するためのKPI」といった具合のものです。この手のものは難しそうなものが多いので、
 
「うちって、どのくらいセキュリティレベルなの?を知るための公式のツール」
くらいで理解していれば問題ありません!
 
もう少し詳しご紹介すると、このツールは以下のような形で策定をされています。
 
・国内の金融、米国の自動車メーカーなどサイバー対策で先進的な企業の対策の実例を参考にしている

・攻撃を受けた際の適切な手順を習得した人材の数、社内システムへの不正侵入を発見するまでの平均時間、などの47項目のKPIで構成されている

・KPIを達成するとサイバー被害の損失額を軽減できる仕組み。例えば対応手順を習得した人材が多いほど、サイバー被害に遭っても原因の追究やシステム復旧作業が早くなり、それらに発生する費用を抑えられる

・KPIは企業のサイバー対策の成熟度に応じて3段階

・初級は法規制やガイドラインの準拠率を推奨し、上級向けでは取引先への監査の進捗率などの指標を設定し、自社内にとどまらずサプライチェーン(供給網)への監督も推奨する

 

で、このツールを現実世界でどう活用するのか?ということですが、中身を読んでみるとざっくりとこう書かれてます。

 

①CISO、セキュリティ部⾨の責任者などが期初の⽬標設定時に、⾃組織の成熟度を設定する(ツール内から選ぶイメージ)

②重点的に取り組むKPIを選択し、経営層の合意を得る

③KPIを達成するための施策を⽴案し、各メンバーやグループ企業などに展開する

④これは書かれてはいませんが、最後はお決まりの「評価&改善的な活動」が必要でしょう

 

注意するべき点は、このツールのみではKPIを達成するための具体的な施策には言及されていないので、各種ガイドライン等(ISMS、PCIDSSなど)を見ながら施策を考える必要があります!

つまり、このツールの本質は「うちって、どのくらいセキュリティレベルなの?」を評価するためのツールなわけですね( ´艸`!!!

 

今回は簡単なまとめがメインですので、より詳細を知りたい!という方は以下のURLから原本をみてみると良いかもしれません。

 

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